田舎モンがベンチャーで働く。

都内ベンチャー勤務予定の広島の学生が学んだ事を書きます。

新たな市場を開拓したキッザニアのマーケティング戦略

こんばんは。広島に帰って数日が経ちます。

東京の日々を忘れずに、頑張っていきます。

 

今日の内容は、キッザニアマーケティング戦略について、簡単にまとめたいと思います。参考文献の内容から、教訓を中心にピックアップします。参考文献は、『マーケティング基礎読本』です。

ec.nikkeibp.co.jp

 

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キッザニアは、2つの戦略によりエデュテインメント市場において、孤高の地位を維持し続けている。今日は、その2つの戦略について紹介する。

 

〜独り勝ちのブルーオーシャン戦略〜

 ブルーオーシャン戦略とは、これまでになかった新しい市場を開拓する事によって、競合相手なしに事業を始め、既存市場で始める事業よりも高い収益を得る事ができる戦略である。キッザニアは、エデュテインメントと呼ばれる遊びながら学べる娯楽施設の市場を開拓した。キッザニアが運営しているエデュテインメントは、来場した子供が制限時間内に好きな職業を幾つか選び、職場体験できるという施設だ。このブルーオーシャン戦略によって、2つの需要を生み出す事に成功した。1つ目は、エデュテインメントを通して、子供の将来の選択肢を増やしたいとする保護者のニーズである。これが顧客のニーズとなった。もう1つが、教育的価値をうたうキッザニアに出展・協力する事によって、ブランディングに繋がると考えた企業のニーズである。これにより、事業を行う上でのリソースを揃えやすくなった。

【得られる教訓】

  • 目的(エデュケーション)とツール(エンターテインメント)を組み合わせる事により、新市場を開拓する事ができる。
  • 新市場を開拓する上で、そこに誰のどんな需要があるか明確にしなければならない。
  • 顧客のニーズのみでなく、事業の運営においてプラスに成り得る需要も把握しておくと、事業の円滑化、拡大に繋がる。

 

〜競合からの差別化を生むキッザニア白書〜

 ブルーオーシャン戦略によって、キッザニアは勢い良く事業を展開した。しかし、徐々に競合が増え、いかに他のエデュテインメントと差別化するかが重要となった。その時生まれたソリューションの1つがキッザニア白書」である。キッザニア白書とは、キッザニアで職場体験を行った子供にどんな影響があるのかを大学の研究者が研究し、具体的な数値を交えた成果報告としてまとめたモノだ。それ以外にもWebサイト、ソーシャルメディアメールマガジンキッザニア来場者に提供する「とっておきのキッザニアエピソード」という冊子などを通して、キッザニアの教育的価値を証明している。それらを、顧客である保護者や学校関係者などに提供し、「他のエデュテインメントよりも、キッザニアが教育的効果が高い。」と示し、他と差別化を行う。これにより、競合の後追いを阻止し、孤高の地位を維持し続けた。

【得られる教訓】

  • 新市場を開拓できれば、必ず競合が現れ、競合との差別化が求められる。
  • 差別化として、プロダクトの質(教育的価値)を顧客に証明する手段がある。
  • 潜在的顧客に対してのプロダクトのアピールは、1つの手段(キッザニア白書)だけでなく、様々なアプローチ(webサイト、ソーシャルメディア、etc)を行う必要がある。